高反応消石灰 イブキライム NEO-1

環境負荷を抑制するために、ごみ焼却施設の規制基準も強化され、排ガス処理用消石灰もこれに対応するべく高反応化されています。当社は、独自製法による粒子形状の新世代高反応消石灰「イブキライムNEO-1」を開発しました。JIS消石灰特号に比べて飛躍的にHClガス及びSOXガス除去性能を向上させ、また良好なハンドリング性能との両立に成功しました。
排ガス処理性能と飛灰量の低減により、近江鉱業株式会社は社会環境に貢献していきます。

1.物性試験比較

イブキライムNEO-1 JIS消石灰特号
BET比表面積(m2/g) 55 17
総細孔容積(cm3/g) 0.21 0.08
平均粒径 D50(μm) 12 12
動的嵩比重(g/cm3) 0.44 0.57

※上記の値は代表性状です。

2.排ガス反応性比較

図1 HCIガスとの反応性能

図2 SO2ガスとの反応性能

SO2ガスとの反応性能

3.イブキライムNEO-1の効果

(1)消石灰原単位の低下による、中和剤費用の低減

HClと同時にSOXの除去率も向上します。

(2)飛灰量の減少(消石灰原単位の低減)による期待効果

① 重金属安定化剤(キレート剤等)の使用量削減によるコスト低減
② 固化剤(セメント等)の使用量削減によるコスト低減
③ 固化灰の減少による輸送費用及び処理費の削減によるコスト低減
④ 処理灰の減少による最終処分場の延命

(3)ハンドリング性の向上

① 排出時や空気輸送時のハンドリング性向上による操業安定化
② バグフィルターへの負荷軽減

(4)SOX除去性能向上による脱硝工程の触媒被毒の低減

(5)反応率向上による、限りある資源を有効に活用する社会的意義

4.電子顕微鏡写真

① 細孔容積 0.20 cm3/g以上と『JIS消石灰特号』に比べ約2.5倍以上に拡大
② BET比表面積 50 m2/g以上と『JIS消石灰特号』に比べ約2.8倍以上に拡大

JIS1特号消石灰顕微鏡写真

JIS消石灰特号

イブキライムNEO-1顕微鏡写真

イブキライムNEO-1

5.実施例

A. 清掃工場での実施例 ☆JIS消石灰特号に比べ、原単位:65%削減

管理排ガス基準

ばいじん   0.03g/Nm3
塩化水素     50ppm
いおう酸化物   30ppm
窒素酸化物    100ppm

イブキライムNEO-1 JIS消石灰特号
対象日数(日) 72
焼却ごみ量(t) 11,519
消石灰原単位(kg/ごみt) 7.67 21.73
原単位比(対JIS消石灰特号) 0.35 1.00
参考 HCl濃度(ppm) 23.7
SO2濃度(ppm) 12.0

※性能については、ご使用状況によって異なる可能性があります。

 

B. 清掃工場での実施例 ☆JIS消石灰特号に比べ、原単位:56%削減

管理排ガス基準

ばいじん  0.03g/Nm3
塩化水素    80ppm
いおう酸化物  80ppm
窒素酸化物     80ppm

イブキライムNEO-1 JIS消石灰特号
対象日数(日)
焼却ごみ量(t)
消石灰原単位(kg/ごみt) 6.20 14.25
原単位比(対JIS消石灰特号) 0.44 1.00
参考 HCl濃度(ppm) 27.2
SO2濃度(ppm) 15.4

※性能については、ご使用状況によって異なる可能性があります。